前回の体験日記はこちらから。
個室でのうはうは体験を味わった私は今日も今日とて個室へ――
――と思ったものの、個室が埋まっていたら入れないらしい。個室の話が出なかったらまず無理で、「今個室開いてるから入る？」と誘われてお金を払うとようやく入れる。個室同様のプレイはここでは期待できないから、お金を使うのは控えた方がいいかもって……ゲーム？
Tゲームとは……？ どんなゲームなのかも教えてくれないまま、参加料を伝えられる。500円というバニーガーデンにしては安い金額。今時チェーン店でもなければランチすらも限られるワンコイン。花奈ちゃんには申し訳ないけどどうせ微妙なゲームでしょ。まあやるけどさ。
ん？ あれ、個室？ しかもこのルーレットどっかで見たことあるな……。
Tゲームは神ゲーだぜ！
Tゲームはルーレットを回す権利が500円ってことだったけど、それでも格安。みんな誤解してるかもしれないけど、Tゲームは神ゲーだよ。たったの500円で女の子が健全に遊ぶ姿を紳士として眺められるんだ。私はとびきりの紳士だからね。彼女を触らずに息子と一緒に楽しむんだ。
その後もギャンブルで稼いではキャバクラに通う王道スタイルで花奈ちゃんとの距離を縮める私。チェキでは遠慮なくローアングラーになってパンツを撮り、花奈ちゃんが居ない時は凛ちゃんのお尻を眺めたりと紳士らしく振舞う日々が続いたり花奈ちゃんにセクハラされたり……。
その日も長年連れ添った息子と楽しんでいると、花奈ちゃんが急に力自慢を始めてきた。どうも2,000円の手押し相撲でその証明をしてみせるという。なんで急に手押し相撲なのか。どうして価格設定があるのか。最初から手押し相撲という名目で金をせびりたかっただけではないか。
ひどいよ花奈ちゃん。やっぱり金目当てだったんだ。いいよ分かった。君がそのつもりならこっちも受けて立つ。手押し相撲とやらをやってやろうじゃないか。手だけで押し合う相撲ね。バランスを崩したら負け？ 知ってるよ。君を負かして男には力で勝てないって教えてやるよ！
いいか、男を舐めてると……。
おと、お……おっぱ……。
ア、手ガ滑ッチャッター！
ぽよん♪（SE）
いやあ、ごめんごめん。あのね、悪気はないんだよ。花奈ちゃんが手を逸らすのがうまいから。だからその気はなかったのに花奈ちゃんのおっぱいを触っちゃっただけで、偶然ってやつ。私が紳士だってことは花奈ちゃんも分かってるよね？ うん、息子がちょっと暴れちゃっただけなんだ。
３回おっぱいを触ったけど許してくれるよね？
どうにかお咎めもなく会計が終わり、久しぶりに花奈ちゃんからアフターのお誘い。もちろん断る理由もなく、おっぱいを触った男とおっぱいを触られた女で夜の映画館へ。ピンク映画を観に行きたい気持ちを抑え込み、無難に感動的な映画を観に行くことに。
映画の感想を共有しあったあと、別れる直前になって花奈ちゃんからあるものが渡される。バースデーの招待券だ。……これってさ、花奈ちゃんからの告白だよね。なんだよもう、そんなに私が好きなら今すぐラブでブティックなホテルで夜の大相撲大会を開催しようよ。
まあ、花奈ちゃんがちょっと恥ずかしがりなことは知ってるからね。君が自分の口からは言えないことくらいよく分かってるよ。ここは男の私から言ってあげるよ。
花奈ちゃん、今からホテルに――あ、帰る。そう。うん。じゃあね、また今度。
ちょっとアプローチの仕方を間違えたかもしれない。でもそれくらいでへこたれるような雑魚じゃない。私は強い。なにせ長男だからね。強くて心が広いんだ。だからバースデーとやらに備えて、ドレスを買っておいてやることにする。これも優しさってやつよ。
次回、『いとしさと切なさといやらしさと水着姿と』へと続きたい。
今日の豆知識
バニーガーデンはセクキャバ
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